ビジュアル・ニュース解説

世界の高速鉄道計画と日本のインフラ輸出について知る

2015.5.18 掲載
 新興国を中心に世界で高速鉄道計画が相次いでいます。日本政府は成長戦略の一環としてインフラの輸出拡大を掲げており、新幹線の開発・運営などで高度な技術を持つ国内鉄道産業のグローバル展開に期待が高まっています。ただ、世界の鉄道市場では欧州メーカーが先行しており、中国や韓国勢など新たなライバルも台頭しています。今回は高速鉄道の歴史や建設受注をめぐる企業動向、インフラ輸出拡大に向けた日本の取り組みなどについて解説します。

3.世界中で高速鉄道計画が相次ぎ、受注獲得に邁進する日本メーカー(1)

3.世界中で高速鉄道計画が相次ぎ、受注獲得に邁進する日本メーカー(1)
 現在、東南アジアや南米、アフリカなどの新興国で高速鉄道計画が相次いでいます。都市間を高速で結ぶことで成長を加速させるのが狙いです。地球温暖化問題に対応するため、自動車社会の米国でも長距離高速鉄道の計画が各地で進行中です。
 鉄道網が早くから発達した欧州では、老朽化した車両の更新需要が見込まれます。欧州鉄道産業連盟によると、13年に21兆円程度だった鉄道産業の世界市場規模は19年までに25兆円に拡大する見通しで、日本の鉄道メーカーは各国で受注を目指しています。
2015年5月18日掲載