テレワークは遠く離れたという意味の「tele」と、働くを意味する「work」の英語を組み合わせた造語です。情報通信技術(ICT)の活用によって、自宅など職場以外で通常の勤務時間に制約されずに働くことを指します。インターネットにつながる高速通信回線やノートパソコン・携帯電話などの携帯端末の普及などで、勤務先を離れて様々な場所で働けるようになりました。
自宅で仕事をする在宅勤務だけでなく、取引先や移動中の交通機関内、出張先のホテルなどで仕事をするモバイルワーク、会社や社外の業者が提供するオフィスで働くサテライトオフィス勤務もテレワークの一つです。「リモートワーク」と呼ぶ場合もあります。
テレワークは育児や介護をしながら働くワークライフバランス(仕事と生活の調和)の実現につながります。通勤時間がゼロになったり短くなったりすれば、浮いた時間を業務に当てられるので労働時間を短縮できます。導入企業の社員の間では「仕事に集中できる」と評価する声が多く、業務効率の向上も期待できます。企業にとっては通勤費やオフィス維持費などのコスト削減につながるほか、多様な人材を獲得しやすくなります。
育児中の女性や介護による離職者、シニアなどの雇用拡大による労働力不足の緩和、通勤者の減少やオフィス縮小に伴う環境への負荷軽減など、企業の枠組みを超えた利点も見込めます。