桜はただ気温が高くなれば咲くわけではありません。花の芽は前年の夏につくられ、しばらく休眠状態に入ります。眠りから覚めるためには、気温が5度前後の寒さに一定期間さらされる必要があります。その後は暖かい日が多いほど芽が成長します。つまり冬が十分に寒く、その後に暖かい日が続くほど開花が早くなるのです。
気象庁はかつて、桜の花の芽の成長と気温の関係に着目し、平均気温やその年の気温予想などのデータをもとに開花予想日を算出していました。民間気象会社の予想方法も基本的に同じですが、これに加えてウェザーニューズなどは一般の人による全国各地の桜の定点観測データをインターネット上で集約し、予想精度の向上に役立てています。