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桜の種類、開花予想、花見の歴史…… 桜について知ろう

2016.3.21 掲載
今年も桜の花開く季節がやってきました。日本人と桜は古くから縁があり、日本最古の和歌集である万葉集にも桜の歌が収められています。最近は日本で花見を楽しむ外国人客が増え、インバウンド消費を支える観光資源としても注目を集めています。今回は桜の種類や開花予想の方法、花見の歴史などを紹介します。

4.開花予想は「官」から「民」へ移行(2)

 桜はただ気温が高くなれば咲くわけではありません。花の芽は前年の夏につくられ、しばらく休眠状態に入ります。眠りから覚めるためには、気温が5度前後の寒さに一定期間さらされる必要があります。その後は暖かい日が多いほど芽が成長します。つまり冬が十分に寒く、その後に暖かい日が続くほど開花が早くなるのです。
 気象庁はかつて、桜の花の芽の成長と気温の関係に着目し、平均気温やその年の気温予想などのデータをもとに開花予想日を算出していました。民間気象会社の予想方法も基本的に同じですが、これに加えてウェザーニューズなどは一般の人による全国各地の桜の定点観測データをインターネット上で集約し、予想精度の向上に役立てています。
2016年3月21日掲載