炭素繊維の歴史は19世紀末に米国の発明家トーマス・エジソンが木綿や竹を焼いて電球のフィラメントに用いたことが始まりといわれます。
各国で研究開発が進められてきましたが、基礎技術を開発し、いち早く商業生産したのは日本でした。1961年に大阪工業技術試験所(現産業技術総合研究所)の進藤昭男氏がPAN系炭素繊維の開発を発表し、63年には群馬大学の大谷杉郎氏がピッチ系炭素繊維の開発に成功。炭素繊維の国内生産は70年代から本格的にスタートしました。
現在、世界の炭素繊維生産の国別シェアは日本が首位で、東レ、帝人、三菱レイヨンの国内メーカー3社で世界市場シェアの7割以上を占めています。