「炭素繊維」ってどんなもの?2014.6.2 掲載軽くて丈夫な先端素材「炭素繊維」。スポーツ用品などの身近な製品からロケットや人工衛星といった航空宇宙分野まで、様々な用途で利用されています。近年は航空機や自動車の燃費性能の向上につながるとして注目されており、世界最大手の東レが米大手を買収するなど、市場で優位を狙う日本企業の動きも活発になっています。今回は炭素繊維の特徴や用途、業界動向などについて解説します。 Tweet 2. 鉄の4分の1の重さ、10倍の強度を持つ先端素材(2) 生産コストが高いため、開発当初は釣りざおやゴルフクラブのシャフトといった高級スポーツ用品や、軽量化のメリットが大きいロケットや飛行機などの航空宇宙向けに用途が集中していました。その後、技術改良により生産コストが下がり、用途開発も進んだことから、パソコンやデジカメのボディー、天然ガスなどの燃料タンク、風力発電機の羽根(ブレード)、建築物の補強材など、利用分野は広がっています。 炭素繊維は単体ではなく、プラスチックなどの樹脂と混ぜ合わせた炭素繊維複合材として利用するのが一般的です。2014年6月2日掲載 前へ 1 2 3 4 5 次へ