ビジュアル・ニュース解説

「QRコード」などキャッシュレス決済の利用広がる

2019.4.1 掲載
買い物の支払いをするとき、いちいち財布から現金を取り出して支払うのは意外に面倒なもの。特に釣り銭が出ないように、小銭を数えるのは時間がかかります。お店の人もお釣りを間違えないように気を使わなければならず、レジを締める際に実際の売り上げとレジの現金がピッタリ合うかどうかも心配です。現金のやり取りがなければ、こうした問題はなくなります。そこで最近、急速に普及しているのが現金を使わないキャッシュレス決済です。今回はキャッシュレス決済の仕組みや使い方などを解説します。

2.最も普及しているのはクレジットカード(2)

 キャッシュレス決済で最も普及しているのはクレジットカード決済です。日本で最初のクレジットカードは1961年に発行されました。日本は海外と比べ、クレジットカードの使用頻度が低く普及も進んでいないといわれます。日本クレジットカード協会によると、2004年のクレジットカード発行枚数が2億2640万枚なのに対し、18年は2億7827万枚と、年率2~3%増の小幅な伸びにとどまっています。以前は高額な商品の購入や飲食などに使用が限られ、少額の支払いにはあまり使われませんでした。しかしインターネットショッピングの台頭とともにクレジットカード決済が広がっています。
 国際ブランドのクレジットカードなら海外でも使用できます。その決済のためVISAやマスター、アメリカン・エクスプレス、JCB、銀聯などの国際カードブランド会社、カード発行会社、カード加盟店の間では国際標準で定められた形式でデータ交換をしています。ただし、日本ではCAFISや日本カードネットワーク(JCN)などの独自のネットワークを経由して国際ブランドのネットワークと接続しています。
 クレジットカードの利用が多い訪日外国人(インバウンド)が近年増加し、国内の小売りやサービス業もクレジットカードへの対応が欠かせなくなりました。クレジットカードの不正利用を防ぐためカードへのICチップ搭載が進んでいますが、18年6月に施行された改正割賦販売法はクレジットカードを取り扱う業者にIC型対応の端末設置を義務付けました。
2019年4月1日掲載