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「QRコード」などキャッシュレス決済の利用広がる

2019.4.1 掲載
買い物の支払いをするとき、いちいち財布から現金を取り出して支払うのは意外に面倒なもの。特に釣り銭が出ないように、小銭を数えるのは時間がかかります。お店の人もお釣りを間違えないように気を使わなければならず、レジを締める際に実際の売り上げとレジの現金がピッタリ合うかどうかも心配です。現金のやり取りがなければ、こうした問題はなくなります。そこで最近、急速に普及しているのが現金を使わないキャッシュレス決済です。今回はキャッシュレス決済の仕組みや使い方などを解説します。

4.QRコード決済サービスが相次ぎ開始(1)

4.QRコード決済サービスが相次ぎ開始(1)
 ここにきて急速に普及しつつあるのがQRコード決済です。モザイク模様の正方形のQRコードは縦横2方向に記録することで情報量が多い2次元コードで、デンソー(現デンソーウェーブ)が1994年に開発しました。QRコードから利用者のID番号や加盟店の番号を読み取って決済をします。決済情報は各事業者のサーバーとデータを交換し、登録されたクレジットカードやプリペイドの残高で支払います。利用者のスマホ画面に表示したQRコードを店頭で読み取る方式と、店頭のPOSの画面に表示されたQRコードを利用者がスマホで読み取る方式があります。
 QRコード決済が既に普及しているのは中国です。電子商取引(EC)大手のアリババ集団の「支付宝(アリペイ)」やネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)の「微信支付(ウィーチャットペイ)」などが使われています。
 国内ではNTTドコモの「d払い」、無料対話アプリのLINE(ライン)の「LINEペイ」、楽天の「楽天ペイ」、ソフトバンクとヤフーの「ペイペイ」、スタートアップのオリガミの「ORIGAMIペイ」など、様々なQRコード決済サービスが登場しています。いずれもネット系事業者が提供するサービスで、登録無料やキャッシュバックなどの特典で勧誘し会員獲得を競っています。スマホのアプリを利用するので、カードで財布が膨らまないのが利点です。
2019年4月1日掲載