ビジュアル・ニュース解説

LEDってどんなもの? 青色LEDで何ができるの?

2014.11.3 掲載
青色発光ダイオード(LED)の発明と実用化への貢献により、日本の3氏が2014年のノーベル物理学賞を受賞しました。青色LEDの実用化によって光の3原色がそろったことであらゆる色が出せるようになりました。LEDは省電力・長寿命で素子そのものが光る特長から、照明やテレビ、携帯端末の画面のバックライトなどに広く使われています。今回はノーベル賞受賞であらためて注目を集めるLEDに関する基礎知識、青色LED開発の経緯、関連業界の動向などについて解説します。

3. 家電・IT機器の省エネや小型・軽量化にも一役

3. 家電・IT機器の省エネや小型・軽量化にも一役
 LEDは消費電力が少なく、素子そのものが光るという特長があり、家電・IT(情報技術)機器の省エネや小型・軽量化にも貢献しています。
 その一つが薄型テレビです。1990年代にシャープが世界で初めて商品化した大型の液晶テレビは、液晶を背面から照らすバックライトに白色LEDを採用することで低消費電力と薄型化への道を開きました。現在では液晶テレビのほぼすべてにLEDが採用されています。
 東芝は解像度がフルハイビジョンの4倍の4K液晶テレビで、パネル背面直下にLEDを配置する方式を全機種で採用、ソニーもLEDのバックライトを精密に制御して高画質を実現するなど、LEDは次世代テレビでも活用されています。
 青色LEDの技術はブルーレイ・ディスクの誕生にもつながりました。ブルーレイは青色LEDの技術を基にした青紫色レーザーを利用。DVDに用いられる赤色レーザーに比べて光の波長が短いため、情報を高密度に記録できるうえ、より多くの情報を読み取れるようになりました。
2014年11月3日掲載