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「投資信託」について知る!

2012.12.17 掲載
多数の投資家からお金を集め、一つにまとめてプロが運用する仕組みの「投資信託」。初心者でも少額で分散投資ができ、低金利時代の資産運用の有効な手段として人気を集めています。最近は取扱金融機関どうしの競争が激しさを増しており、手数料を抑えたり、これまで少なかった長期運用の商品を拡充するなど、各社は投資家からの資金取り込みに知恵を絞っています。今回は投資信託の基礎知識、最近の商品の傾向などについて解説します。

3. 規制緩和により販売窓口が拡大

3. 規制緩和により販売窓口が拡大
 長い間、投信の取り扱いは証券会社に限られていましたが、1998年に銀行窓口での販売が解禁されたのを皮切りに、生命保険会社、損害保険会社、信用金庫、郵便局でも扱われるようにました。このように販売窓口が拡大したことにより、投信を購入する投資家のすそ野が広がりました。
 規制緩和により、投資家のさまざまなニーズに対応した新たな運用タイプの商品も生まれました。投信の主な運用タイプは図のようになります。従来は株式や債券に投資するものが主流でしたが、2001年に不動産を運用対象とした不動産投資信託「リート(REIT)」が登場。同年には、証券取引所に上場され証券会社を通じて株式のように売買できる「上場投資信託(ETF)」の取引が本格的に開始されています。
 最近は取扱金融機関同士の競争が激しくなっており、購入手数料を無料にした「ノーロード投信」が登場しています。安さや手軽さを売りにしたネット経由販売の投信の購入者も増えています。投信の運用会社が販売会社を通さずに投資家に売る「直販」形式も、手数料が安く、運用会社の運用方針をよく理解した上で購入できるとあって人気です。
2012年12月17日掲載