日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

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オーバーシュート(爆発的患者急増)

2020年3月21日(土) 日本経済新聞 朝刊

医療追いつかぬ国も
 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議などによると、感染症において、突然爆発的に患者数が増える現象のこと。本来は証券価格の過剰な変動を指す用語でもある。現在欧州の複数の国でこの現象が起きており、フランスやスペインなどで、2~3日で感染者数が2倍となる指数関数的な増加が発生している。患者の急増に対し、医療態勢が追いつかない医療崩壊がイタリアなどで既に起きており、死亡率の上昇を招いている。
 日本の感染者数は直近では10日で2倍に増えるゆるやかな増加傾向だ。ただ、現在見えているクラスターとの関係性が見えず、感染源が不明な感染者が増えれば、国内でもオーバーシュートにつながる可能性があると専門家は警戒する。
 北海道大学の西浦博教授は、国内の人口10万人の都市でオーバーシュートが発生した場合の流行の規模を試算している。対策が何も講じられず、1人の感染者から2.5人にうつす仮定のもとでは、流行50日目に1日の新規感染者が約5400人になり、最終的に人口の約8割が感染する。オーバーシュートを防ぐクラスター対策や、患者の増加に備える医療態勢の強化が欠かせない。