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蓄電池

2024.4.25(木) 掲載
電気をためて需給調整
 電気をためたり、供給したりできる電池。リチウムイオン電池やナトリウム硫黄(NAS)電池などがあり、電極間でイオンの移動や化学反応を起こし充放電する。脱炭素社会の実現に向けて中核となる技術で、電気自動車(EV)への搭載に加え、送電網や発電所につなぎ電気の需給調整を担う大型蓄電池の導入が増えている。
 全国に点在する蓄電池は、「仮想発電所」で一括管理する。太陽光発電や蓄電池などを束ねて運営し、電力が余っている時に蓄電したり、足りない時に送電網に供給したりして、事実上の発電所の役割を果たす。2024年度から需給を調整して報酬を得る「需給調整市場」が全面解禁され、事業者が収益を得る仕組みもできた。
 課題はコストだ。再生可能エネルギー向け大型蓄電池の場合、容量5万キロワット時の規模で設置費用は50億円程度かかる。国は再生エネ向け蓄電池の普及を急ぐため、22年度から最大で費用の半分を支援する仕組みを始めた。24年度からはさらに支援を手厚くした。補助金活用で、企業は利益を確保できるとみている。