日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

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日本の原発産業

2018年4月30日(月) 日本経済新聞 朝刊

輸出で技術・雇用維持狙う
 日本には42基の原子力発電所がある。国内の原子炉メーカーは日立製作所と東芝、三菱重工業の3社だ。関連ビジネスとして核燃料事業や建設、保守点検、廃炉事業などを手がける企業が多数ある。福島第1原発事故以降、国内原発のほとんどは再稼働のメドがたたず、新増設も見込めない。炉メーカーが海外で原発受注に乗り出すのは、原発技術と雇用を維持したいという狙いが背景にある。
 原子力産業の裾野は広い。日本原子力産業協会の会員に登録されているだけで422社・自治体にのぼる。例えば日立の英原発プロジェクトに参画する日本原子力発電は原発建設、運転操作事業を手がける。IHIは原子炉の格納容器や圧力容器など原発の中核機器を製造。三菱電機は原子炉を冷却するポンプ用モーターなどを生産し、富士電機は核燃料設備などの製造をしている。国内の再稼働が進まないなか、こうした関連企業も苦境が続く。
 国内では耐用年数を超えた原発の廃炉作業が今後増えていく。再稼働に向けた作業や保守点検もあり、技術者不足の状況が続いているという。ドイツが脱原発を宣言するなど先進国では市場が冷え込むが、中国やインド、中東では新設計画が相次ぐ。こうした新興国の需要が炉メーカーの原発輸出の後押しになっている。