ビジュアル・ニュース解説

携帯電話大手、3月からそろって値下げ

2021.2.15 掲載
菅義偉政権の目玉政策のひとつ、携帯電話料金の引き下げが実現します。政府の値下げ要請を受け、携帯電話大手3社は3月から主力ブランドのデータ容量が大容量と中容量のプランの料金をそろって引き下げます。今回は携帯電話各社の料金引き下げの概要や残る課題などについて解説します。

3.10ギガバイト未満の小容量プランの料金は変わらず

3.10ギガバイト未満の小容量プランの料金は変わらず
 データ容量が大きいプランの値下げでもドコモが先行しました。100ギガバイトだった5Gのデータ容量を無制限とするとともに料金を1000円(税別)引き下げたほか、30ギガバイトだった4Gのデータ容量を60ギガバイトに倍増し600円(同)安くしました。ソフトバンクとKDDIも5G、4G ともデータ容量が無制限で料金は月6580円(同)と、ドコモと同水準に引き下げました。
 ただ、大手3社ともデータ容量が小さいプランの料金はそのままです。データ容量が小さいプランより20ギガバイトのプランの方が安くなりますが、20ギガバイトのプランはオンラインでしか手続きができず、店頭でのサポートはありません。楽天はデータ容量が20ギガバイトのプラン値下げと同時に、同1~3ギガバイトまでの料金を月額980円(同)、1ギガバイトまでは無料にしました。大手3社とも10ギガバイト未満の小容量プランの契約者が多く収益源となっているため、小容量プランの料金引き下げには手をつけていません。卒業や入学などで1年間のうちで最も契約者が獲得でき、携帯各社の競争が激しくなる春に向けて、小容量プランの料金がどうなるかが注目されます。
2021年2月15日掲載