日本の携帯電話料金は世界でも高いとされます。総務省の2019年度の「電気通信サービスに係る内外価格差に関する調査」によると、東京、米ニューヨーク、英ロンドン、仏パリ、独デュッセルドルフ、韓国ソウルの6都市の携帯電話料金を比べると、データ容量が月2ギガ(ギガは10億)バイト、同5ギガバイト、同20ギガバイトのプランのいずれも東京がニューヨークを除く4都市より大幅に高く、同20ギガバイトのプランはニューヨークも上回っています。QUICK・ファクトセットによると、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯大手3社の20年3月期決算の売上高営業利益率は18~20%で、海外の通信会社と比べて高く「もうけすぎ」との批判があります。
大手から通信回線を借りて大手より安くサービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)もありますが、20年9月末の携帯電話サービスに占めるシェアは13.6%にとどまっています。日本経済新聞社が20年11月に行った調査でも、約69%が契約中の携帯料金を「高い」と感じていることがわかりました。どのくらい安くなれば値下げと感じるかについては、「3割」が34%、「4割」が14%、「半額以上」が29%でした。