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コンビニ業界の最新事情について知る

2017.7.3 掲載
コンビニエンスストア業界はこれまで店舗数と売上高を右肩上がりで増やし続けてきました。しかし、最近は異業種との競争激化で来店客数が伸び悩み、人手不足が逆風となり出店ペースが減速するなど、経営環境に変化が見られます。今回はコンビニ業界の成長の経緯、再編の動向、直面する課題などについて解説します。

2.業界再編が進み3社の寡占状態に

2.業界再編が進み3社の寡占状態に
 コンビニ業界をけん引するのは最大手のセブン-イレブン・ジャパンです。毎年1000店以上の大量出店を続け、店舗数は17年5月末現在、1万9579店と他を圧倒しています。コンビニの経営は店舗数が多いほど有利です。消費者の認知度が上がるだけでなく、商品仕入れの価格交渉力が強まるうえ、地域に店が集中すれば商品配送の効率を高められます。
 セブンを追う大手2社は買収や提携によって規模を拡大してきました。ファミリーマートは09年にam/pmを、15年にココストアをそれぞれ買収した後、16年9月にはサークルKサンクスと経営統合しました。それにより店舗数は約1万8000店に拡大し、それまで2位だったローソンを抜いてセブンに肉薄しています。
 国内に約1万3000店を展開する3位のローソンも、ポプラやスリーエフなどの中堅コンビニとの提携を進め、ローソンと各コンビニの2つのブランド名を掲げた店鋪を増やしています。17年2月に提携したセーブオンは約500店のほぼ全店を18年末までに「ローソン」に転換します。
2017年7月3日掲載