ビジュアル・ニュース解説

コンビニ業界の最新事情について知る

2017.7.3 掲載
コンビニエンスストア業界はこれまで店舗数と売上高を右肩上がりで増やし続けてきました。しかし、最近は異業種との競争激化で来店客数が伸び悩み、人手不足が逆風となり出店ペースが減速するなど、経営環境に変化が見られます。今回はコンビニ業界の成長の経緯、再編の動向、直面する課題などについて解説します。

4.規模追求から店鋪の採算重視へシフト(2)

4.規模追求から店鋪の採算重視へシフト(2)
 大手3社が17年度(18年2月期)に計画する店舗の純増数(新規出店数から閉店数を差し引いた数)は合計で約700店と前年度から半減し、この10年で最低の水準となる見通しです。直近のピークだった13年度の約3000店から7割以上減少します。セブンの純増数は700店で、850店増やした前年度に比べ2割減らします。立地など出店の基準を厳しくすることで各店舗の採算を高めていく方針です。ファミリーマートは400店強の純減となる見通しで、傘下の「サークルK」と「サンクス」の店舗を「ファミリーマート」に統一するほか、商圏が重複する店舗の移転や閉店などを進めます。ローソンは「スリーエフ」など提携先のコンビニを「ローソン」に転換する400店をのぞき、16年度とほぼ同じ500店の純増を見込んでいます。
2017年7月3日掲載