日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

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量子コンピューター

2018年1月22日(月) 日本経済新聞 朝刊

膨大な計算、一瞬で
 光電子など極微の世界で起こる物理法則を示す「量子力学」を応用して計算するコンピューター。条件が少し増えるだけで計算量が爆発的に増える難問の処理が得意で、現在のスーパーコンピューターでも数千年かかる計算が一瞬で終わるとされる。最適な物流ルートや新素材の探索、創薬の効率化、人工知能(AI)の高性能化などへの応用に期待が集まる。
 通常のコンピューターは0と1を組み合わせて計算する。基本単位の「ビット」で示すと、2ビットなら00、01、10、11と4通り必要だ。一方、量子の世界では0と1のどちらでもある「重ね合わせ」と呼ぶ不思議な状態がある。この原理を利用することで、量子コンピューターは膨大な計算が1回で済むといわれる。
 方式はいくつかあるが、先行するのが「量子アニーリング」方式で、カナダのDウエーブ・システムズが2011年に商品化した。米グーグルや米IBMなどが取り組むのが「量子ゲート」方式で、コンピューターのICに相当する「量子回路」の実現を目指している。アニーリング方式と違ってあらゆる計算が可能になるが、技術的な課題も多く、実用化には時間がかかるといわれる。