きょうのことばセレクション

短期金利

2024.4.1(月) 掲載
 期間が1年未満のお金の貸し借りに用いる金利のこと。銀行などの金融機関同士が毎日の資金繰りのため、その日に必要なお金を担保なしで借りて翌日に返す無担保コール翌日物取引の金利が代表格だ。住宅ローンの変動金利の指標となる「短期プライムレート」や企業が資金調達で使うコマーシャルペーパー(CP)の金利も含まれる。日銀が政策金利を引き上げると、調達コストの上昇を通じて個人や企業にも影響を及ぼす。
 各国の中央銀行は伝統的に金融政策として短期金利を誘導する。債券市場の取引で決まる長期金利に比べ、短期金利は政策的にコントロールしやすいためだ。米連邦準備理事会(FRB)などは政策的に決めた水準に短期金利を誘導するため、当座預金の金利や、投資家から短期のお金を預かり金利を上乗せして返す「リバースレポ」などの仕組みを用いる。
 短期金利がプラスの状態は、お金の借り手が金利を支払い、お金の貸し手が金利を受け取る平時に戻ったことを示す。債券と現金を一定期間交換する現金担保付き債券貸借(レポ)取引の金利や、QUICKベンチマークスが算出する東京ターム物リスク・フリー・レート(TORF)なども短期金利の一種として市場で参照される。
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