きょうのことばセレクション

貸株

2024.4.1(月) 掲載
 株主が保有する株券を一時的に貸し出す制度で「株式レンディング」とも言う。貸し手は銘柄や貸出期間に応じた貸株料を借り手から受け取る。長期保有する株券を有効活用する手段として、保険会社や年金、投資信託などが利用している。証券会社が機関投資家などから株券を集めてヘッジファンドなどに融通している。
 株式の借り手は、株価の値下がりを予想して収益を狙う「空売り」に利用することが多い。レンタルした株式を市場で売却し、その後により安い価格で買い戻すことで差額のもうけを狙う。株式を保有していなくても一時的に借りることで売りが可能になる。
 貸株は証券取引の流動性に不可欠な仕組みとなっている。証券を保有していない投資家も売買が可能になるため市場での取引量は拡大する。流動性が高まれば、市場の価格発見機能を高めるとされている。
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