ビジュアル・ニュース解説

「人工の脳」めざすAI、広がる利用

2019.12.16 掲載
大量のデータ処理技術などによって「人工の脳」を目指す人工知能(AI)の利用が急速に広がりつつあります。AIの開発で米国や中国に後れをとった日本は実用化や利用の国際ルールづくりを急いでいます。AIは自動車の自動運転など様々な分野で生活を便利にすることが期待できますがリスクもあります。今回はAIについて解説します。

2.車の自動運転の実現に大きな役割担う

2.車の自動運転の実現に大きな役割担う
 AIは今や社会のあらゆる分野で活用に向けた研究が進んでいます。マーケティングをはじめとする企業の経営や業務フローの効率化のほか、電力ネットワークなどの社会インフラや医療分野などで研究が活発になっています。
 自動車メーカーやIT企業が開発を進める自動車の自動運転もそのひとつです。人間が操作しなくても目的地まで最適なルート、速度で運んでくれる自動運転の実現に向けて、先進運転支援システム(ADAS)を搭載した車が既に普及し始めています。ADASには前方の障害物を検知した際の自動ブレーキ、スピードの自動調節、車線逸脱の防止や駐車の支援など様々な機能が含まれます。
 自動運転には周囲の車や障害物、歩行者、道路標識、信号などの状況を踏まえ、どのように車を動かすかを瞬時に判断し実行する必要があります。この役割を担うのがAIです。既に基礎技術は確立されており、国内でも大型トラックが高速道路を隊列走行する実証実験が行われています。
2019年12月16日掲載