ビジュアル・ニュース解説

「ゆるキャラ」ブームの現状を知る

2013.11.18 掲載
「ゆるキャラ」ブームが全国に拡大中です。関連グッズの販売や観光客の誘致などによって大きな経済効果が期待できることから、投票で人気ナンバーワンを決める「ゆるキャラグランプリ」では毎年各地で熱い“選挙戦”が繰り広げられています。今回はゆるキャラとは何かやその変遷、自治体の取り組みやその課題などについて、代表的なゆるキャラの紹介を交えながら解説します。

2. 「ゆるキャラグランプリ」は一大イベントに成長

2. 「ゆるキャラグランプリ」は一大イベントに成長
 ゆるキャラブームを受けて、着ぐるみのゆるキャラによる運動会「ゆるキャラカップ」やご当地キャラクターの人気投票イベント「ご当地キャラ総選挙」など、全国規模でのイベントが相次いで開催され、人気を博しています。民間団体が開催する人気投票イベント「ゆるキャラグランプリ」もその一つです。実行委員会のホームページで登録すれば、誰でもインターネットを通じて投票できます。10年から毎年1回開催されており、これまでに「ひこにゃん」(10年)、熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」(11年)、愛媛県今治市のマスコットキャラクター「バリィさん」(12年)がグランプリを獲得しています。12年の投票数が約660万票に上り、グランプリに輝いたキャラクターはマスコミなどでの露出が格段に増えるなど、注目度は年々増しています。13年は全国の自治体や企業・団体などから、前年の865体を大きく上回る1500体以上がエントリーしました。
 上位ランクインを目指す “選挙戦”も白熱しています。浜松市はマスコットキャラクター「出世大名家康くん」の1位獲得に向けてテーマ曲やダンスを制作。選挙対策本部まで設置し、市長自ら街頭演説や市内の企業回りをするほどの熱の入れようでした。石川県小松市は同市のマスコットキャラクター「カブッキー」のトップ10入りを狙ってグランプリ対策本部を設置。市職員が市役所の各所にチラシを張って投票を呼びかけました。このほか、長野県が観光PRキャラクター「アルクマ」の必勝本部を旗揚げしたり、千葉県がマスコットキャラクター「チーバくん」の応援本部を設置するなど、県を挙げての応援も目立ちました。
2013年11月18日掲載