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株主還元

2024.3.26(火) 掲載
配当や自社株買いなど
 企業が事業活動で得た利益を株主に配分すること。投資家の期待リターンを上回る利益を稼ぐ投資先がない場合に資金を株主に払い出し、会社全体の資本効率を改善する狙いがある。投資家から評価され、株価上昇につながる。成熟期に入った大企業が行うことが多い。
 株主還元の方法としては配当や自社株買いなどがある。配当は一般に年1~2回、株主に現金を支払う。自社株買いは企業が発行済みの自社株を市場から買い戻すことで、株式総数が減って1株当たりの価値が上がる。配当総額に自社株買い総額を加えた金額を純利益で割って100をかけた値を「総還元性向」といい、高いほど企業が株主還元に注力していることを示す。
 上場企業で2024年3月期に増配(復配を含む)を予定するのは社数ベースで48%に上る。新型コロナウイルス禍以降では22年3月期の57%、23年3月期の53%に次ぐ水準となる。日本企業の配当の傾向には下方硬直性があり、利益が減少しても配当は減りにくいとされる。