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ナース・プラクティショナー

2022.11.27(日) 掲載
看護師が一部医師業務
 患者が受けられる医療の質の向上や医師の負担軽減をめざし、看護師が医師の一部業務を担えるようにする制度。海外では米国やカナダ、アイルランド、オーストラリア、オランダ、シンガポールなどが公的資格制度を設けている。一定の臨床経験や大学院の修了などを要件にする国がある。
 米国の場合は州によって異なるが、医師の指示なしで看護師が採血やエックス線撮影などの指示、急性疾患の診断と治療、薬剤の処方などができる。多くの州で規制薬物を含む処方権を持つ。日本は医師の権限が強く、診断や処方は基本的に医師のみが可能だ。
 日本看護協会はナース・プラクティショナー制度の導入を求めている。在宅療養する患者の容体が変化したとき、医師に連絡をとって指示を受けるのに手間取れば、対応に支障が出る場合がある。一方、日本医師会は過去に看護師の権限拡大を検討した際も、医療の安全と質の確保に懸念があるとして慎重な立場だった。