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ロシアの希少資源

2022.3.4(金) 掲載
パラジウム、世界の4割
 ロシアは地下に希少資源の埋蔵される地層が広がり、白金やパラジウムなどの白金族元素や、ニッケルなどの希少金属(レアメタル)が豊富だ。2020年のパラジウム生産量はロシアが82トンと世界の43%を占める。
 パラジウムは需要の約85%を自動車などの排ガス触媒が占め、歯科用合金や半導体用めっきにも使われる。白金やニッケルの副産物として取れるため、産出量が少ない。「(産出量2位の)南アフリカの生産能力が上限に達すると、それ以上増産するのは難しい」(三菱UFJリサーチ&コンサルティングの清水孝太郎上席主任研究員)という。
 半導体製造や医療で使う希少ガスもロシアやウクライナで生産が多い。ウクライナでネオンの産出が多いのは、1980年代に旧ソビエト連邦が衛星防衛用のレーザー兵器を開発するためにネオン産業に投資したことが背景とされる。