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車載電池

2022.1.25(火) 掲載
 モーターで駆動する電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などに搭載する電池。ニッケル水素電池などと比べ、同じ重さや体積でより多くの電気を蓄えられるリチウムイオン電池が主流だ。電極やセパレーター、電解液が主要部材で、正極と負極の間をリチウムイオンが行き来して充放電する。
 富士経済によると、車載電池の世界市場は2035年に約26兆円と20年の8.5倍に増える見通しだ。日本はパナソニックなどの電池メーカーのほか、住友金属鉱山や旭化成など材料メーカーが強い。ただ近年は中国・寧徳時代新能源科技(CATL)や韓国・LG化学など中韓勢が投資力を生かしてシェアを拡大。自動車会社と組んで大規模な投資に乗り出すケースが増えている。
 次世代電池の開発も活発だ。全固体電池は電解液を固体電解質に置き換えた電池で、トヨタ自動車や日産自動車が開発中だ。安全性と高容量を両立しやすい一方でイオンが電極と電解質の境界を移動する際に電気抵抗が大きくなることなどが課題だ。EVに本格的に搭載されるのは「早くても20年代後半~30年代前半」(関係者)との見方もある。