きょうのことばセレクション

AI半導体

2024.3.1(金) 掲載
 AI(人工知能)の処理に特化した半導体の総称で、AIの頭脳の役割を果たす。「Chat(チャット)GPT」などの生成AIは大量のデータを同時に高速処理するため、性能に特化した半導体を使う必要がある。基礎研究を経て、データの並列処理に優れる画像処理半導体(GPU)がAI向けに主に使われるようになった。
 半導体は主にAIに膨大なデータを読み込ませる「学習」と、利用者の質問に回答する「推論」の2つの用途がある。GPUだけでなく、パソコンにも使われる中央演算処理装置(CPU)などいくつかの半導体を組み合わせて最適化した製品もある。半導体は生成AIを動かすデータセンターのサーバーに組み込んで使うことが多い。
 米調査会社のガートナーはAI半導体の市場規模が2027年に22年比で2.7倍の1194億ドル(約18兆円)に拡大すると予測する。米グーグルがAIを高速化する独自半導体を開発するなど、IT(情報技術)企業が自社設計に乗り出すケースもある。
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