きょうのことばセレクション

公開市場操作

2023.2.1(水) 掲載
 日銀が金融緩和や引き締めを目的として金融機関と行う取引で、オペレーション(オペ)とも呼ばれる。日銀が金融機関に資金を貸し付けたり、国債を買い入れたりすることで市場に資金を供給するオペと、資金を吸収するオペに分かれる。金融政策決定会合で決められた目標に沿って金融市場局が実務を担う。
 伝統的な金融政策では、金融機関が日銀に預ける当座預金をオペで増減させることで、金融機関が日々の資金を調達する際の金利を誘導していた。2013年に始めた異次元緩和では、政策目標を日銀が市場に直接供給するマネーの量に切り替え、国債購入などで大量の資金を供給してさらなる緩和効果を狙った。
 現在は短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導する長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)のもとで国債を買い入れている。指定した利回りで国債を無制限に買う「指し値オペ」や、幅広い担保を裏付けにゼロ金利で資金を供給するオペなどを総動員して金利上昇を抑え込んでいる。
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