きょうのことばセレクション

ランサムウエア

2020.7.1(水) 掲載
メール経由などで企業のシステムにマルウエア(悪意のあるプログラム)を感染させ暗号化し、操作できなくした上で、復元する代わりに金銭を要求するサイバー攻撃。「身代金要求ウイルス」とも呼ばれる。基幹システムや工場など企業活動の生命線が狙われやすく、鉄道や病院といったインフラ系企業の被害も目立つ。
 2017年に世界で拡散した「ワナクライ」は、ホンダなど各国の工場操業に影響を与えた。トレンドマイクロによると、19年に国内法人から報告があった感染被害は52件で前の年から約15%増。「狙いを特定の企業に絞る攻撃が増えている」(担当者)という。
 SBテクノロジーの辻伸弘氏は「攻撃を受けても企業側でシステムやデータを復元できるよう、事前にバックアップを取っておく対策が有効だ」と話す。ただ、最近は暗号化のみでなく、社内の重要情報を盗み出して金銭を要求するランサムウエアも生まれており、「完全に被害を防ぐのは難しい」という。
ランサムウエア