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企業年金

2024.4.6(土) 掲載
勤務先が掛け金負担
 企業が掛け金を負担し、退職した従業員に支払う年金のこと。日本の年金制度は3階建て構造で、1階部分は20~59歳が加入する国民年金(基礎年金)、2階部分は加入した期間や給与に応じて上乗せして給付される厚生年金となる。企業年金は3階部分で、将来の支払額を保証する「確定給付型」と運用実績で受取額が変わる「確定拠出型」などがある。
 3階部分の主流は確定給付型。企業が支払う年金額をあらかじめ約束し、支払いに向けて掛け金を拠出して運用する。運用リスクは企業が負い、年金資産が足りなくなった場合は企業が資金を拠出して穴埋めする。厚生労働省によると、2022年3月末時点の企業年金の運用先は債券が36%、生命保険会社が利回りを約束する一般勘定が25%だった。
 一般的に企業は年金の運用や管理を信託銀行や生命保険会社などに委託する。保険会社は予定利率を設定し、企業に対して事前に利回りを約束する。長引く国内の低金利で90年代以降、生命保険各社は予定利率を段階的に引き下げてきた。マイナス金利解除による国内金利の上昇が、利率の引き上げ競争を誘発するかが今後の焦点になる。