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ROE

2024.3.6(水) 掲載
 資本効率、投資判断の基準
 「Return On Equity」の略で、「自己資本利益率」ともいう。純利益を自己資本で割り100を掛けて算出する。株主が出資したお金を元手に企業がどれだけ利益を上げたかを示し、数値が高いほど資本効率が高いといわれる。株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているかを示す「PBR(株価純資産倍率)」と相関関係があるとされる。
 投資家にとっては、ROEが株主の期待リターン(株主資本コスト)を上回るかどうかが株式の保有を判断する基準の一つになる。ROEが株主資本コストを上回れば企業は価値を生み出していることを意味し、株主資本コストを下回れば価値を損なっていることを表す。
 東京証券取引所によると、主要株価指数の構成企業のうちROEが8%未満の企業の割合は米国が14%、欧州が19%なのに対し、日本は40%と低ROE企業が多い。東証はこの状況の改善を促すため2023年3月、プライム・スタンダード市場の上場企業に資本コストと株価を意識した経営に取り組むよう要請した。