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シンギュラリティー

2024.3.4(月) 掲載
AI「人類超え」40年代にも
 「技術的特異点」とも呼ばれ、人工知能(AI)が人類の知能をしのぐ転換点を指す。米発明家レイ・カーツワイル氏は2005年の著書で40年代半ばに1000ドル(約15万円)で買えるコンピューターで動作するAIが全ての人間の知能よりも強力になるとして「シンギュラリティーは45年に訪れる」と予測した。
 「Artificial Intelligence(人工知能)」という言葉は、1956年に米国で開かれた学術会議で計算機科学の権威ジョン・マッカーシー氏によって初めて使われたとされる。その後のAI研究は期待と失望の繰り返しだった。2012年にカナダのトロント大学のジェフリー・ヒントン氏らが画像認識の競技会で他を圧倒する性能を示したことで、現在につながるブームに火が付いた。
 22年に対話型AI「Chat(チャット)GPT」が登場して以降、文章や画像をつくる生成AIが急速に進化している。生成AIは幅広い知的作業を自動化する可能性を持つ。より高度で万能な「汎用AI」と呼ぶ技術の研究も進み、シンギュラリティーの到来が現実味を帯びつつある。