きょうのことばセレクション

基盤データ

2024.1.1(月) 掲載
 社会の基盤となる情報そのもの。軍事侵攻を受けた国の住民基本台帳や納税者の名簿など国民のデータが敵国の手に渡れば、国の統治に重大な影響を与えかねない。社会保障関連の情報なども失われれば行政サービスは継続しにくくなるため、有事に敵国の攻撃対象になる恐れがある。
 行政や民間事業者の仕事の基盤になっているデータもある。たとえば商業・不動産登記簿や電子国土基本図などで、「ベース・レジストリ」とも呼ばれている。破壊・改ざんされれば、社会の運営に大きな影響を来す可能性がある。東日本大震災では津波によって一部自治体の戸籍データが失われる事態も起きた。
 クラウドサービスの活用やバックアップによって、被害を受けても回復できるようにしておけば、行政の機能を継続できる。紛争のほか津波や地震などの災害に備え、基盤データを常に利用可能な状況にしておくための取り組みが先進国などでは進み始めている。
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