きょうのことばセレクション

ドットチャート

2024.1.1(月) 掲載
 米連邦公開市場委員会(FOMC)の参加者が、米国の政策金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利で適切と考える水準を、それぞれ点(ドット)で示して散布図にしたもの。米連邦準備理事会(FRB)が年4回公表する政策・経済見通し(SEP)に含まれる。
 今後2~3年の金利見通しのほか、長期視点(ロンガーラン)でみた緩和的でも引き締め的でもない金利(中立金利)見通しも示す。ドット分布の中央値から、市場は年何回の利上げが実施されるかを予測する。FRBはドットチャートが政策意図を示す手段ではないと説明しているが、市場にとっては金融政策の先行きを予想する重要な指標だ。
 12月のドットチャートでは24年末の政策金利見通しの中央値が4.6%となった。23年末の予想(5.4%)との差を考慮すると、24年に0.25%の利下げを3回織り込んでいることを示唆する。9月時点の予測より利下げ幅が拡大したため、市場では早期利下げ観測が強まり、株高や国債利回りの低下につながった。
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