きょうのことばセレクション

非上場株

2024.1.1(月) 掲載
 東京証券取引所などの証券取引所に上場していない企業の株式を指す。証券取引所で売買できる「上場株」に対して、上場していない企業の株式を「非上場株」などと呼び、市場での取引価格が存在しない。日本に企業は約368万社ある一方、上場企業は約4000社。日本企業の多くが非上場だ。
 日本には投資家が非上場株を自由に売買できる流通市場が事実上、存在しない。非上場株の売り手と買い手をつなぐ仲介業者がいないためだ。金融庁は仲介業者の新規参入を促すため、参入規制を緩和する金融商品取引法改正案を24年の通常国会に提出することを目指す。
 米国では、非上場株をプロの投資家がインターネット上で取引できる流通市場が存在する。新興企業は未上場の段階でも大規模な資金調達が可能で上場時の時価総額も大きくなりやすい。日本で流通市場ができれば、機関投資家が非上場株に投資しやすくなり、新興企業の資金調達の機会が増える可能性がある。レコフによると2022年の国内未上場企業への投資額(買収や出資)は前年比5割増の3.3兆円だった。
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