きょうのことばセレクション

航空機リース

2023.12.1(金) 掲載
 航空機を購入し航空会社に貸し出すビジネス。高額な航空機を自前で保有するより、需要の増減にあわせて契約できるため航空会社の利用が増えている。とくに近年台頭する格安航空会社(LCC)のリース利用比率が急速に高まっており、足元では世界を飛び回る航空機の47%がリース会社の保有とされる。
 長期的に見込める成長を取り込もうと航空機リース業界では再編が相次いでいる。SMBCアビエーションキャピタルは2022年にアイルランドに本社を置くゴスホークを約2000億円で買収。21年には当時2位だったエアキャップ(アイルランド)が1位だった米ゼネラル・エレクトリック(GE)の航空機リース部門GECASを買収し、機体数が2000機超のガリバーが誕生した。
 不測の事態で打撃を受けることもある。コロナ禍では航空会社の経営が悪化し、リース料の支払い延滞や新規のリース契約が取れない事態が相次いだ。ロシアによるウクライナ侵攻ではロシア国内の航空機の回収が困難になり、世界のリース会社が減損を計上する事態となった。
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