きょうのことばセレクション

区分所有法

2023.12.1(金) 掲載
 分譲マンションなど一つの建物の複数の部屋にそれぞれ所有者が存在する建物に関する所有権などを整理するための法律。管理組合の設置や集会を開いて規約を決めることなどを定める。高度経済成長期のマンション普及に伴い1963年に施行した。
 マンションの老朽化や所有者の高齢化を踏まえて見直しの動きがある。相続のタイミングで所有者が不明になる事例、建物の修繕や建て替えの決定に必要な賛成者が集まらないことなどが問題になっている。法相の諮問機関の法制審議会は2022年から建て替えに必要な多数決要件の緩和などを巡り議論を始めた。
 政府は都市部を中心に近年増えたタワーマンションなどが将来的に老朽化することも念頭に管理や再生を円滑に進められる仕組みづくりを急ぐ。20年に改正マンション建て替え円滑化法で敷地を一括して不動産会社などに売却しやすくした。22年に施行した改正マンション管理適正化法で修繕計画の策定や修繕積立金の状況を地方自治体が確認する仕組みを導入した。
区分所有法