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相対的貧困率

2023.12.1(金) 掲載
 国や地域の中での経済格差を測る代表的な指標のひとつ。所得が集団の中央値の半分にあたる貧困線に届かない人の割合を指す。税金や社会保険料を除いた手取りの収入を世帯の人数で調整した「等価可処分所得」が比較の物差しになる。
 厚生労働省の国民生活基礎調査によると、貧困線は直近の2021年に127万円だった。相対的貧困率は15.4%で、30年前より1.9ポイント高い。経済協力開発機構(OECD)によると、米国は21年に15.1%、英国は20年に11.2%だった。日本は米英と比べると国内の経済格差がやや大きい状況といえる。
 日本で子どもの相対的貧困率はピークの12年に16.3%と、おおよそ6人に1人の割合だった。21年は11.5%まで下がった。子どもがいる世帯で大人が一人だけの場合は44.5%と、大人が二人以上いる場合の8.6%を大きく上回る。ひとり親世帯などが経済的に苦しい傾向にあることを示している。
相対的貧困率