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水素ステーション

2023.11.1(水) 掲載
 燃料電池車(FCV)に燃料である水素を供給するための拠点。固定式と移動式の2種類がある。整備は都市部を中心に進む。燃料電池実用化推進協議会によると、9月時点で計画中のものを含め、関東圏で54カ所、中部圏で55カ所ある。中国地方や九州などでは1つの県に1カ所しかないところが多い。
 FCVは水素と酸素を化学反応させて電気をつくり出す「燃料電池」でモーターを回して走る。二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスや有害物質を排出せず、充電時間も少ないため「究極のエコカー」と呼ばれる。全国的な普及には水素ステーションなどインフラ整備が不可欠だ。
 政府は6月に改定した「水素基本戦略」で15年間で官民あわせて15兆円を投資し、2040年に水素供給量を現状の6倍の1200万トン程度に拡大する目標を盛り込んだ。高い製造コストの低減を狙う。トヨタ自動車はFCVの世界初の量産車として14年に「ミライ」を発売。20年の新型では1度の航続距離を初代モデルより長くし、価格は抑えた。
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