きょうのことばセレクション

中東和平

2023.11.1(水) 掲載
 イスラエルとパレスチナの双方が共存できるかたちでパレスチナ国家を建設すること。1947年、パレスチナをユダヤ人とアラブ人の2国に分けるパレスチナ分割決議が国連で採択され、48年にイスラエルが建国した。アラブ側は決議を受け入れず、4回の中東戦争などを通じてイスラエルとアラブ諸国が衝突した。
 93年にイスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)が互いを承認し、パレスチナが暫定的に自治を始めるオスロ合意が結ばれ、2国家共存の機運が高まった。しかしその後のパレスチナでのイスラム組織ハマスの台頭などで対立は拡大。複数回にわたるイスラエル軍のガザ侵攻などで和平協議は停滞した。
 アラブ諸国はパレスチナ問題をめぐりイスラエルと対立を続けてきた。しかし79年にエジプト、94年にはヨルダンがイスラエルと国交を樹立。2020年にはアラブ首長国連邦(UAE)などもイスラエルとの国交を正常化し、パレスチナ自治政府が反発した。サウジアラビアも米国の仲介でイスラエルとの関係改善を進めていた。
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