きょうのことばセレクション

市街化区域

2023.9.1(金) 掲載
 都市計画法で指定されている都市計画区域の一つ。すでに市街地が形成されている区域と、おおむね10年以内に優先的、計画的に市街化を図るべき区域が指定されている。都市計画区域には市街化区域のほか、農地や森林の保全を優先し整備を抑制する「市街化調整区域」も指定されている。
 国土交通省によると、全国の市街化区域の面積は計144万ヘクタール(2022年3月時点)。国土全体の4%にとどまるが、道路や交通機関、下水道などのインフラ整備が進んでおり、全人口の約7割にあたる約8600万人が居住している。人口減少社会に適応したコンパクトシティーの実現に向けて「立地適正化計画」を策定し、市街化区域内に「居住誘導区域」を指定する市町村も多い。
 国内外では近年、気候変動などの影響で集中豪雨や大型台風による水害が頻発しており、短時間で河川が増水したり、堤防が決壊したりして甚大な被害が発生する事例が増えている。市街化区域の全て、もしくは一部が浸水リスクの高い「浸水想定区域」に指定されている場合も多く、対策の強化が求められている。
市街化区域