きょうのことばセレクション

売上高純利益率

2023.9.1(金) 掲載
 企業の収益性を示す代表的な指標で、最終的に売上高からどれだけの利益を生めたかが分かる。純利益を売上高で割り100をかけて算出する。数値が高いほど効率よく利益を生めているといえる。利幅の大きい製品の販売好調やコストの削減、赤字事業の売却などによって改善する。
 純利益率は投資家が注目する自己資本利益率(ROE)を構成する3つの要素のうちの1つでROE向上のカギを握る。かつて日本では売上高を重視する企業が多かった。金融危機前の最高益時でも純利益率は4~5%程度にとどまっていたが、効率経営を求める投資家の声も後押しし改善が進んできた。
 2023年4~6月期の上場企業の純利益率は、今のところ8%台で推移し最高水準にある。新型コロナウイルス禍での合理化や稼げる事業へのシフトと成長、急激な円安、値上げの浸透などが理由だ。4~6月期はオービックが54%、任天堂が39%、塩野義製薬が39%あった。システムやゲーム、製薬関連などの業種は高い傾向がある。
売上高純利益率