きょうのことばセレクション

ローンオフェンダー

2023.8.1(火) 掲載
 単独を意味する「lone」と、攻撃者を意味する「offender」を組み合わせた言葉。特定の組織に所属せず、テロなどを計画、実行する個人を指す。単独犯のため、事前に計画や襲撃を探知することが難しい特徴があり、国内外問わず治安上の大きな脅威となっている。
2013年に米ボストンのマラソン大会で起きた爆破事件では手製爆弾が使われ、3人が死亡、200人以上が負傷した。16年には仏ニースの花火大会会場に大型トラックが突っ込み、80人以上が亡くなる事件も発生した。かつては「ローンウルフ(一匹おおかみ)」と呼ばれていたが、犯人を美化する懸念があり、使われなくなった。
 警察当局はSNSなどインターネット上での情報収集を強化している。警察庁は9月に爆発物・銃器などの製造に関する情報を人工知能(AI)で検知する取り組みを始める。情報集約も強化し、8月から一部の警察本部で、職務質問などで危険度が高いと判断された人物の情報を公安部門の担当者に集める体制を試行する。
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