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再生プラスチック技術

2023.8.1(火) 掲載
 プラスチック原料の石油などの天然資源の消費を抑え、海洋汚染や埋め立てなどの環境負荷を減らすリサイクル技術。手法は2つあり、廃プラを原料に新たな樹脂製品をつくる「マテリアルリサイクル」ではペットボトルなどが代表例。高温で熱分解して合成ガスなどの他の化学品に変えて取り出す「ケミカルリサイクル」も普及する。
 プラスチック循環利用協会によると、廃プラ総排出量は2021年に824万トン。うち再生利用するのは約2割にとどまる。リサイクル費用がかさむ点が課題で、最も主流の有効利用法は焼却による熱利用だ。発電や燃料代替として使う事例はプラごみ全体の約6割(511万トン)に上る。
 政府は「プラスチック資源循環促進法」を22年に施行した。今後は埋め立てやプラの単純焼却を減らし、35年までに使用済みプラを熱利用も含め100%利活用する目標を掲げる。三菱ケミカルグループや出光興産、積水化学工業など廃プラを再利用できるリサイクル設備への投資は盛んになっている。
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