きょうのことばセレクション

セキュリティー・クリアランス

2023.7.1(土) 掲載
 安全保障上の機密を扱う政府職員や民間人らに情報へのアクセス資格を付与する制度。政府が個人の身辺や民間企業の情報管理体制などを審査し適格性を評価する。米国では薬物の使用歴や借金など経済状況も調査する。機密情報の漏洩時には罰則を設ける。
 日本の情報保全制度には2014年に施行した特定秘密保護法がある。特定秘密の指定対象は防衛、外交、スパイ活動防止、テロ防止に限る。デュアルユース(軍民両用)技術により軍事と非軍事の境目が曖昧になっている。人工知能(AI)やサイバーも情報保全の必要性が増す。
 同制度のある米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国は機密情報を共有する枠組み「ファイブ・アイズ」を構成する。日本政府には制度の導入によって、これらの国とサイバーセキュリティーなどで連携を深める狙いもある。
セキュリティー・クリアランス