高度人材

　企業がIT（情報技術）システムやデータを活用して変革するデジタルトランスフォーメーション（DX）への対応が迫られるなかで、人工知能（AI）技術者やデータサイエンティスト、ITエンジニアといった高度な専門スキルを持つ人材の需要が急速に高まっている。
　世界的に高度専門人材の市場価値は高まっており、企業間の争奪戦で報酬水準は上昇傾向だ。リクルートが国内で転職したITエンジニアを対象にした調査では、転職後の会社での賃金が転職前の会社に比べて1割以上上昇した転職者の割合が22年は39.1%となり19年より8.7ポイント上昇した。
　情報処理推進機構（IPA）の「DX白書2023」によると、DXを推進する人材が「大幅に不足している」としている日本企業の割合は22年度で49.6%に達しており、人材確保が急務となっている。