きょうのことばセレクション

車載決済

2023.6.1(木) 掲載
 スマートフォンなどと同様に自動車そのものを決済端末として活用する仕組み。車両にスマホの通信に使われるSIMカードを搭載したり、Wi-Fiを活用したりして車両と駐車場や飲食店の決済システムを接続する。インターネットと車が常時接続するようになれば、米グーグルの「グーグルペイ」といった既存の決済プラットフォームとの連携も可能になる。
 今後車載決済の需要を押し上げるコネクテッドカー(つながる車)は普及が見込まれており、富士経済によると世界の乗用車販売台数に占める比率は22年の58%から35年には85%まで高まる見通しだ。車載決済と相性の良い音声による対話など、複数のソフトウエアを一括制御できる基本ソフト(OS)を搭載した車の販売台数も23年の110万台から35年には3940万台に増えると予測している。
 現状は給油や高速道路の通行料、駐車料金の支払いとしての用途が一般的だ。今後普及するかは、自動車ならではの利点を示せるサービスをどれだけ提供できるかにかかっている。車載AI(人工知能)が運転中にドライバーの疲れを検知するとカフェのドライブスルーでコーヒーを購入することを推奨し、事前に決済しておくことなどが考えられる。
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