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ECBの政策金利

2022.10.1(土) 掲載
 欧州中央銀行(ECB)が景気や物価の安定を図るために上げ下げする金利。欧州連合(EU)加盟国のうち、ユーロを法定通貨とする19カ国に適用される。ECBの首脳6人(総裁、副総裁、4人の専務理事)と、19人の各国中銀総裁で構成される理事会で6週間ごとに決定する。中銀総裁は15人が持ち回りで投票権を持つ。
 ECBは市場金利の上限・中心・下限となる3つの政策金利を設定している。中心となるのは、民間銀行が国債などを担保に中銀から資金供給を受ける際に適用される「主要政策金利」だ。上限は銀行が市場で資金を調達できない場合に中銀から借り入れる際の「限界貸出金利」で、下限は銀行が余剰資金を中銀に預ける際の「中銀預金金利」となっている。
 政策金利の設定方法は各国によって異なる。米連邦準備理事会(FRB)は民間銀行が資金をやり取りする際に使う短期金利であるフェデラルファンド(FF)金利を足元で2.25~2.50%に誘導している。日本は金融機関が日銀に預ける当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を適用しており、これが現在の政策金利となっている。
ECBの政策金利