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来日外国人

2021.9.1(水) 掲載
 出入国在留管理庁によると、日本で暮らす外国人は2020年12月末時点で約288万人と総人口の2%超を占める。新型コロナウイルスの影響で新規入国が止まり、前年より約4万6千人減ったものの、国による外国人労働者の受け入れ拡大策で19年まで右肩上がりで増えてきた。
 1990年施行の改正出入国管理法は日系人などを対象にした在留資格「定住者」を創設。93年には日本で学んだ技能・技術を途上国の発展につなげてもらう目的で技能実習制度を設けた。厚生労働省によると、93年に不法就労を含め約60万人と推計されていた外国人労働者は、20年には約172万人まで膨らんだ。
 来日後に家族を呼び寄せたり、日本で子どもが生まれたりする事例も目立っている。高度専門人材などは家族にも在留資格が与えられる。「家族滞在」の資格で暮らす人は20年末時点で約19万6千人おり、10年間で6割増えた。19年に導入された「特定技能」も、建設や造船の分野で熟練した技能を持つ外国人に家族の帯同を認めている。今後も海外にルーツをもつ子どもや若者が増える可能性は高い。
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