きょうのことばセレクション

IPO

2018.12.1(土) 掲載
企業がそれまで創業家などが保有していた自社の株式を証券取引所に新たに上場し、不特定多数の一般投資家が自由に売買できるようにすること。英語の「Initial Public Offering」の頭文字から「アイ・ピー・オー」と呼ぶ。上場で企業価値や知名度が上がり、人材獲得や営業面で有利になる。半面、上場企業は情報の適時開示や経営に関する説明責任を負う。
 資金調達もIPOの大きな目的の一つ。元の株主が保有する株を手放す「売り出し」と新株発行で公開会社が資金を手にする「公募」があり、2つを組み合わせることも多い。通信子会社ソフトバンクの12月の上場の場合、公募は行わず、資金を得るのは親会社のソフトバンクグループだ。
 IPO件数はその時々のマーケット環境に左右される。2000年以降はIT(情報技術)バブルや信用バブル期に200件前後まで拡大したが、08年の金融危機で急減した。アベノミクス相場の下、13年以降は再び100件近くまで回復してきている。
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