きょうのことばセレクション

システム障害

2018.11.1(木) 掲載
取引所のシステムが不具合を起こし、利用者の売買に支障をきたすこと。システム障害が起きると取引が全面停止したり、投資家が希望した価格や時間での取引ができなくなったりする。
 システム障害は国内に限らない。米国でもニューヨーク証券取引所(NYSE)で2015年7月、すべての株式の売買が約3時間半停止。欧州でもフランスやオランダの取引所で13年6月、取引開始が遅れる障害があった。欧米では大手取引所以外でも株式の取引が活発だが、日本では東京証券取引所が事実上独占している。東証のシステム障害は日本株の売買が困難になることを意味する。
 近年のシステム障害の背景には取引スピードの高速化がある。今回の東証のシステム障害も1秒間に数百万回の高頻度取引をする高速取引業者(HFT)の大量のデータ送信が発端だ。取引手法の高度化で取引所のシステム対応も複雑さを増している。
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